【批評】【日常】「クヒオ大佐」の感想
自称「アメリカ空軍パイロットでカメハメハ大王やエリザベス女王の親類」という結婚詐欺師をモチーフにした作品を見たので,感想述べます。
[:contens]
1.クヒオ大佐とは
1990年代初頭、クヒオ(堺雅人)は、自分はアメリカ軍特殊部隊のパイロットで、エリザベス女王とも血縁関係にあたるなどと吹聴し、次々と女性たちをだましていた。だが、実際彼は純粋な日本人で、華麗な経歴もすべて自ら作り出したものだった。弁当店を営むしのぶ(松雪泰子)も彼の立派な軍服姿にころりとだまされ、懸命にクヒオに尽くすが・・・。
1970年代にワイドショーで大きな話題となった事件を題材にしていたようです。
2.映画の見どころ
・「半沢直樹」でお馴染みの堺雅人氏の名演技。どっからどう見てもエセ外人にしかみえなません(笑)
・題材こそ社会問題となった事件ですが,基本肩の力を抜いてみられる作品でした。
・主人公のクヒオ大佐が意外と抜けている。スペルミスや親友の名前を間違えたり,初歩的なミスが多い。
・基本,詐欺師としても2流以下のクヒオ大佐ですが,作品最後の自分の半生を語るシーンはなぜ彼が結婚詐欺を働くことになったのか考えさせられました。
・騙される女性がどちらかといえば病みそうなタイプで個人的には好意的に見れました。
3.クヒオ大佐の哀愁
本作品のクライマックスのクヒオ大佐が自分の半生を語るシーンですが,回想シーンと彼の独白の対比が心に残りました。
結局,彼はある種の病人であり,死ぬまで詐欺師をやめられないのだろうなと考えました。今風にいえばパーソナリティ障害なのでしょうね。
もし,彼が人生に影響を及ぼす教師と出会っていたら,仕事を通じて認めてくれる人と出会っていたら,心の底から愛する女性と出会っていたら・・・
そう考えるとすごく切なくなりますね。
4.おまけ:連休を楽しく過ごすために
GW中にkindleの無料セールやってます。
私は以下の本を購入しちゃいました。
クヒオ大佐も面白い作品だったので,ぜひ見てくださいね。
*1:クヒオ大佐 - Wikipediaより引用